【目次】
不眠症とは
不眠症は、誰にでも起こる可能性のある睡眠に関する障害の一種で、就寝困難や、中途覚醒、早朝覚醒などの症状が現れます。現代では、成人の5人に１人は夜間の睡眠に関する問題を抱えているといわれてこの症状によって、日中の疲労感や集中力低下、イライラなどの不快感を引き起こし、生活の質を低下させることがあります。
主な原因については、身体的な疾患、心理的ストレス、睡眠環境の変化などが原因として挙げられます。また、飲酒や喫煙、カフェインの摂取過剰などの生活習慣も不眠症の原因となることがあります。
不眠症の治療には、睡眠薬や認知行動療法、リラクゼーション法などがあります。しかし、不眠症には、個人差があり、効果的な治療方法は人によって異なります。
不眠関連の治験について
不眠症の治験は、患者が睡眠に関する問題を持っている場合に、その問題を解決するための医薬品や治療法の開発を目的として行われます。一般的には、次のような内容が含まれています。
１：睡眠評価
患者の睡眠パターンや質を評価するための測定が行われます。これには、患者の就寝時間、起床時間、睡眠時間、睡眠の質、深さなどが含まれます。
２：薬剤投与
患者に薬剤が投与され、その効果や副作用が評価されます。薬剤の種類には、睡眠導入剤、抗うつ剤、抗不安剤、抗ヒスタミン剤、睡眠維持剤、および新しい薬剤などが含まれます。
３：偽薬比較
薬剤と偽薬の効果を比較することによって、薬剤の有効性を評価することができます。
４：行動療法
睡眠の改善に向けた行動療法が行われる場合があります。これには、睡眠時間の調整、睡眠環境の改善、リラクゼーション法、認知行動療法などが含まれます。
５：生体リズム調整
患者の生体リズムを調整するための治療法が行われる場合があります。これには、光療法、睡眠時無呼吸症候群の治療、および他の医療装置などが含まれます。
このような治験により、患者の睡眠問題に対する新しい治療法が開発されることを期待しています。
現在広く使われている不眠治療薬の例
一般的に処方されていて、すでに広く使われている不眠症の薬剤も臨床試験を経て世の中に流通しています。一例として下記です。
１：ベンゾジアゼピン系薬剤
これらの薬剤は、不安やストレスを軽減することで、睡眠を促進する作用があります。例えば、ジアゼパム、ロラゼパム、アルプラゾラム、クロナゼパムなどがあります。ただし、依存性があるため、短期間の使用が推奨されています。
２：ゼピドレン
これは、非ベンゾジアゼピン系薬剤で、不眠症の治療に使用されます。ジェネリック名はゾルピデムです。中枢神経を抑制することで、眠気を誘発し、睡眠を促進する作用があります。
３：メラトニン受容体作動薬
これらの薬剤は、メラトニンと同様の効果を持ち、睡眠を促進する作用があります。例えば、ラメルテオン、アグメラチンなどがあります。
４：抗うつ剤
不安やうつ病の症状を改善することで、睡眠を促進する作用があります。例えば、トリプタン、ノルトリプチリン、セロトニン再取り込み阻害剤などがあります。
５：抗ヒスタミン薬
これらの薬剤は、抗アレルギー薬として使用されることが多いですが、睡眠を促進する効果があります。花粉症薬も眠くなりやすいのはそのためですね。例えば、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ディフェンヒドラミン、ドキシルアミンなどが有名です。
薬局やドラックストアなどにも売っている薬で有名な睡眠改善薬「ドリエル」も有効成分をジフェンヒドラミン塩酸塩としています。
これらの薬剤には、それぞれ副作用や依存性があるため、医師の指示のもとで正しく使用することが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。新薬開発の過程である臨床研究は被治験者の個人情報や治験データなど厳密な情報管理のもとに行われます。
ここで紹介した内容はあくまで一般的な内容に留まりますので、詳しくは治験募集サイトや治験施設、医師に確認しましょう。
治験に関する基本情報やおすすめの治験募集サイトは下記ページから確認できます。
